圧迫骨折のリハビリ
まず、解剖から
脊椎は、
1:可動性
2:安定性
が求められます。
骨折してしまったら、なにを注意しなければならないかというと、
徐々に潰れてくるのを防ぐことです。
そのためには、背骨を筋肉で包み、重力と反対方向への力を生み出す必要があります。
マヨネーズを「ぎゅっ」と握ると上から出てくるイメージですね。
インナーユニット
聞いたことがあるでしょうか?
横隔膜ー腹横筋ー多裂筋ー骨盤底筋
で囲まれた空間のことです。それらが共同して働くと、お腹~背中を包むような形になり、脊椎を上方へと押し上げてくれます。
腰の筋膜(胸腰筋膜)が前後上下を結びつけてくれています。
よくいう腹筋運動(sit up)では全く効果がありません。
できるだけ腰椎前弯を維持したままのトレーニングが重要になります。
シンプルなものでは、
座った姿勢で、顎を引いて、頭を上(天井方向)へ持ち上げる や、
肘・膝をついた姿勢(はいはいで肘をついた姿勢)で少し腰をそってとまっておく(余裕があれば、片手片足を1側ずつあげる)
などがよいでしょう。
尻餅をついてから腰が背中が痛い(圧迫骨折)
若い人には関係のない話ですが、知識として知っておいたほうがよいです。
高齢者にかなり多い(4大骨折の一つ)脊椎圧迫骨折です。
「尻餅をついただけで骨折?」と思うかもしれませんが、
高齢者ともなると、
1:ベースに骨粗鬆症がある
2:椎間板が薄くなっている
3:姿勢の崩れがあり、彎曲が偏っている
という状況になっているので、簡単に骨折してしまいます。
骨折といっても、
軽微な外傷から始まり、徐々に椎骨が圧壊していきます。
「背骨の骨折」と聞くと、「神経は大丈夫か?」と思うかもしれません。
確かに、前方の椎体が圧壊してしまうと、後方の脊髄に影響を与えることはあります。
が・・・ごく稀です。
椎体が変形するための、「腰部脊柱管狭窄症」になることはよくみられますが、
腸脛靭帯炎の続き
さて、それが生じないようにするにはどうすれば良いのか?
1:股関節の可動域拡大
2:大腿外側部のリラクゼーション
1:の場合、股関節の可動域を拡大することにより、大腿外側部にある「腸脛靭帯」へかかる負荷がへってきます。股関節が硬いと、すぐに大腿外側部組織が硬くなりやすいのち注意。*大腿筋膜張筋(大臀筋・中臀筋と連結し、腸脛靭帯となる)の柔軟性が向上するため
2:は1と同様だが、腸脛靭帯は膝を伸ばす筋・膝を曲げる筋の間にあり、圧迫されると硬くなってしまう。硬くしないためには、周囲の筋肉が柔軟である必要がある。
軽く触る(擦る)程度でよいので、リラクゼーションさせることが重要である
膝の外側の痛み(ランニング障害・腸脛靭帯炎)
腸脛靭帯炎、聞いたことがありますでしょうか?
ランニング障害の1つとして有名です。
ランナーの方になりやすい疾患ですね。
腸脛靭帯とは、太ももの外側にある硬い結合組織の被膜です。
骨盤から膝の下までついていて、膝内反と下腿内旋運動への制動能力があると言われています。
一般的には、軟部組織と骨がこすれるところには「滑液包」か「脂肪体」があり、ここには脂肪体があると言われています。
ランニングでは、膝の曲げ伸ばしの繰り返し動作なので、膝の外くるぶし?のところとの摩擦が繰り返し生じ、炎症がおこると言われています。
特に、膝の内反と下腿の内旋が増強する例で生じやすいと言われています。
足の外反捻挫の調整
続きです。
一般的に、足は底屈(つま先を伸ばした姿勢)で捻挫します。
その姿勢の方が骨的に安定しないからです。
すると、
足の外側の前の靭帯
下腿の2つの骨をつないでいる靭帯(骨がずれて伸びる)
の2つの捻挫となることが多いです。
時々、骨折も合併しますが
そうすると、「距骨」と言われる足と下腿をつないでいる骨が内側へずれやすくなります。
すると、さらに、底屈・内転・内旋という捻挫しやすい姿勢になりやすくなります。
その原因は、内側の靭帯が引っ張ってしまうからです(外側の靭帯が機能低下し、バランスを欠くため)
対応としては、
・しっかり内側の靭帯を伸ばす(つま先をまっすぐ伸びるようにする。内側が硬いと、つま先が内側へ入って、つま先を伸ばす形となる)
・背屈(しゃがむような姿勢)の動きを足関節でしっかり作る
ことをしましょう。
どうしても捻挫癖がある人は、
くるぶしの上をテーピングで1周巻くと足が安定しますよ。
足の捻挫(外反捻挫)
久しぶりの更新です。申し訳ありません。
さて、今日はよくある怪我「捻挫」です。
誰もが1回はひねてってしまったことがあると思います。
捻挫=靭帯損傷です。
「靭帯損傷」ときくと「重症」という感じがしますが、
そうなんです。
捻挫きっかけで、身体に不具合が生じてくるということはよくあります。
なぜか?
伸びた(切れた)靭帯は100%元どおりにはならないからです。
「靭帯」は身体中いろいろなところにありますが、それぞれがバランスを取っています。
右についているものがあれば、左にもついていて、コントロールし合っている感じですね。
その片一方が機能低下を起こすので、骨の位置がずれ、関節の変形の原因。悪い骨連鎖からの他の部位の軟部組織損傷や痛みの出現となってしまいます。
「捻挫」の後は、かならずその部位が歪むので、調整が必要になります。
肘の内側から小指側の痺れ(尺骨神経麻痺)
今回は「末梢神経障害」です。
「尺骨神経」の問題ですが、肘内側をデコピンして痺れた経験ありませんか?
もしくは、肘を机にぶつけてしびれた・・・
その神経の麻痺です。
主な原因としては3つ
1:肘部管症候群
一番メジャーな症状です。先述した「肘を机にぶつける」場所になります。
ちょうど溝(尺骨神経溝)を通るので、圧迫されやすくなります。
溝があるということは、「コースを作ってあげないと逸脱してします」「逸脱しないように上からも蓋(滑車上肘靭帯(筋)をしましょう」ということです。さらに、尺側(小指側)指を曲げる筋肉の件が二つに分かれてついているので、その腱膜による圧迫もされやすくなっています。
2:肘の外反
女性に多いのですが、肘が内側へ入って「外反肘」となっている状態です。すると内側の組織が伸ばされるので、神経の圧迫や、神経自体の伸張により症状が出ることがあります。
また、小さい頃に肘の外がわの軟骨障害や骨折が生じると外反肘となることがあります。
3:struther's archade
ここでも尺骨神経が圧迫されやすくなります。1の「肘部管」肩側にあり、上腕筋と上腕三頭筋の間の部位です。両方、もしくわ両方の筋肉の過緊張で神経が圧迫されることとなります。