アルブミン(運び屋さん・掃除屋さん)
「アルブミン」というタンパクをご存知でしょうか?
低栄養の状態の人だと、「アルブミンが低いね〜」など言われたことがあるかもしれません。
一般的に、栄養の指標に使われます。
アルブミンがまだ低くて運動できる状態じゃない、もう少し食事できるようになってからしましょう・・・などなど
何をしているかというと、細胞に栄養素を届けながら、細胞からでた不要なものを回収している働き者です。
血中アルブミン量が少なければ、栄養を運ぶことが不十分となり、廃品回収もできなくなります。廃品回収が滞った状態が「浮腫」となります。
アルブミンは浸透圧が高いので、栄養をくっつけて運んで、積荷を下ろしたら、不要なものをくっつけて運んで・・・という働き方をします。
アルブミンは肝臓で合成されるので、肝機能が低下していると、十分に生成されなかったりします。
むくみとは(浮腫み)
むくみは漢字で「浮腫み」とかきます。
浮腫=むくみです。
ちなみに、腫脹(いわゆる腫れ)は、炎症を伴ったものとなります。
では、「むくみ」とは一体なんでしょう?
簡単にいうと、細胞間隙に水分が増えている状態です。
細胞間隙の水分は、「リンパ管」と言われる排水路のようなものを通って静脈に吸収されていきます。それが滞った時に「むくみ」として表出します。
「むくみ」は誰でも生じます。
「朝起きたら顔がむくんでいる」
「デスクワークが終わって、帰る時には足がむくんでいる」
ということは、誰でも生じるのです。
我々には重力という「磁場」が働いているので、地面のほうに水分は流れて行きやすくなります。
もちろん、寝ていれば、頭にも水分が均等に流れやすく、
ずっと座っていれば、足元へ流れやすくなります。
通常、筋肉の作用でリンパ液の循環が促されるので、しばらくすると顔のむくみも、足元のむくみも気にならなくなります。
しかし、なかなか戻らない「むくみ」が存在します。
それが病的な「浮腫」になります。そういう方は、排水路であるリンパ管のどこかに問題があるのか、細胞間隙に常に水分が流し出されている状態かということです。
・・・わかりずらいですね・・・
「川」 を大きい血管だとします
「支流の小さな川」 を毛細血管だとします
「道路の端にある排水溝」をリンパ管だとしましょう
台風がきて、排水溝が溢れてボコボコして、道路に水が溜まっていても(浮腫)、翌日にはきれいになくなっています。
しかし、排水溝が詰まってしまっていたり、ず〜〜〜と雨が降り続けると、道路の水は排水されずに残っています。
一時的に台風がきて道路に水が溜まるのはよくありますが、ずーと溜まっていたら問題ですよね?
排水溝(リンパ管)かずっといる台風(内科的な問題)をなんとかしないといけません。
呼吸と内臓の関係
呼吸をすると、
横隔膜・肋骨が動かされます。
横隔膜が動くと、間接的に
骨盤底筋群
腹横筋
多裂筋
のインナーユニットが活動します。
また、
大腰筋
腰方形筋
が活動します。
インナーユニットと、大腰筋・腰方形筋が活動すると、
体幹部が安定し、下肢との連結もしっかりします。
体幹部がインナーマッスルによる活動や、圧力によりコントロールされるので、
内臓が活性化されます。
肋骨が動くと、
間接的に胸椎が動かされます。
胸椎が動くと周囲組織の柔軟性が図れ、
自律神経に対しての絞扼が減り、自律神経のコントロールがしやすくなります。
それらは、呼吸をすること、インナー意識へ持っていくことで
さらに相乗効果が起こり、反応を高め合うことができます。
「呼吸」ってすごいですね
1日のはじまりに
1日のおわりに
「瞑想」*宗教的な意味じゃなく
を、ゆっくりと「呼吸しながら」すると「身体的」にも動きやすく・疲れもとりやすくなりますよ
呼吸の重要性(呼吸と身体コントロール)
「呼吸」はどういうイメージでしょうか?
単純に、「酸素を取り入れる」だけではなさそうです。
まず、呼吸の主な動力は「横隔膜」になります。
ちょうど横隔膜の周囲についている、
脊柱と大腿骨をつなぐ「大腰筋」
脊柱と骨盤をつなぐ「腰方形筋」
そして、肋骨間についている「肋間筋」
さらに、横隔膜が働くのと共同して
体幹の「インナーユニット」と呼ばれる
骨盤底筋
腹横筋
多裂筋
が働きます。
つまり呼吸をするということは、体幹周囲
そして体幹−下肢、体幹−骨盤へのつながりにも影響を与えています。
ということは、
「ゆっくり、ふかく、自由に」呼吸できない状態であれば、
身体のバランスがガタガタ、体幹と下肢・骨盤との連動もガタガタとなってしまいます。
それは、足の長さの違いや、脊柱の彎曲・側弯・肩こりなどの様々な症状として表出してきます。
まずしっかり呼吸ができるということは、身体をコントロールする上での基本的なことになります。
脂肪は悪者か?
よく、なるべく脂肪はとらないように、油を使う料理をさけたりするということを聞きます。
脂肪=体脂肪と連想しやすいのかもしれません。
ですが、脂肪を摂取したからといって、=体脂肪とななりません。
どちらかというと、糖質(炭水化物の中にも含まれます)を摂取した結果、脂肪となって体内に保存するという作用の方が大きいです。
では、脂肪は悪者なのでしょうか?
以前も少しお話ししましたが、脂肪には色々な種類があります。
まずは、大まかに「脂肪」として考えてみましょう。
効果1:皮膚の乾燥予防
脂肪は細胞膜を作るので、皮膚の水分保持能力に関係します。また、皮膚や粘膜の健康維持に重要なビタミンA・βカロテンは「脂溶性」なので、脂肪を一緒に摂ることで吸収率を高めることができます。
効果2:便秘解消
脂肪のなかでも、特に「オレイン酸」は便を柔らかくし、排便を促す作用があります。小腸で吸収されなかった脂肪酸が、大腸まで行き、腸粘膜を刺激し、排便を促すためだと考えられています。
効果:3:骨粗鬆症の予防
カルシウムの吸収を促進するビタミンDは脂溶性なので、脂肪を同時に摂るとビタミンDの吸収率up→カルシウムの吸収率upとなります。
また、体内で合成されるビタミンDも、コレステロールが原料とされるので、ビタミンDの体内生成のためにも必要になります。
他にも、色々な効果(空腹感の軽減・脳出血予防・記憶量低下予防)などが言われていますが、私自身がまだ納得していないので、記載は割愛させていただきました。
人工甘味料について
カロリーに低い人工甘味料は、「糖質」ではありません。
ですので、摂取しても、インスリンの作用(筋肉へのアミノ酸の取り込み促進・金タンパク質合成のシグナル促進)は期待できません。が、インスリンの過剰分泌が促されないので、いいと言われています。
ということは、人工甘味料はいくらとっても太らない!ということでしょうか?しかし、人工甘味料の消費が増えても、糖類使用飲料の消費も、肥満者の割合も減っていないどころか、増え続けているとのことです・・・???
近年の研究で、砂糖と人工甘味料、味は甘いが、脳のMRIでみると、砂糖摂取で活性化する「報酬系」のエリアを人工甘味料は活性化させていないということです。そのため、人工甘味料をとっても、結局砂糖を欲するということらしいです。
別の実験では、人工甘味料も舌の受容体に反応し甘みを与える(舌と消化管と膵臓は受容体が同一)ので、結局インスリンを分泌している。という可能性も考えられるとのことです。
結局、人工甘味料についてはよくわかっていないのが現状のようです。わかっていることは、人工甘味料の技術が進んでも、肥満や糖類使用飲料の消費は減っていないということですね・・・