肩が挙がらない〜(神経の問題)
くわどりらてらるすぺーす
呪文のようですね。
正確には、quadrilateral space。
肩の後ろの上腕骨・上腕三頭筋・小円筋・大円筋でつくらる四角形です。
そこに何があるかというと、神経(液窩神経)が通っています。
そのため、そこだ圧迫されると(多くは筋肉の過緊張や膨隆)、神経症状が生じ、上腕外側部の感覚低下、三角筋の筋萎縮が生じます。下肢でいう梨状筋症候群(座骨神経痛)のようなものですね。
結果、筋力低下が神経の問題で生じておりますので、肩が挙がらないとなります。
そういう方は、神経の回復が最優先です。
栄養状態・循環動態をよくして、なるべく肩が引っ張られないように(腕の重みで)クッションなどを肘の下に敷いて、神経の回復に努めましょう。
すると徐々に肩が上がるようになっていきますよ
腱板損傷
肩関節の問題で、もっとも有名なのが「腱板損傷」ではないでしょうか?
「腱板」とは、肩甲骨から上腕骨の肩関節側についている筋肉の総称(腱板損傷と言うと、棘上筋単独をさす事が多いようです)で、上腕骨を肩甲骨の関節面に合うようにクルッと回転させてくれる筋肉です。
それが損傷するので、機能低下が生じ、肩が上げづらいということになります。
大前提として、筋組織の損傷なので、しっかりと回復させる事が重要です。というより、損傷の回復が全てです(しっかり瘢痕化させる)
では、何が問題かというと、損傷してしまう下地(使い方、癖)を直す必要があります。
肩は動かせる範囲が広いのですが、それは肩関節だけの功績ではありません。脊柱、肩甲骨、だけでなく股関節まで影響してきます。
腱板損傷と言われてしまったら、無理に上げる練習をするのではなく、楽に上げられるように身体の使い方を学習して行きましょう
肩が痛い、挙がらない「肩関節周囲炎」
「肩関節周囲炎」…聞いたことがあるようなないような感じですね。
では、五十肩・四十肩ではどうでしょうか?
「あぁ!」ってなりますかね。
五十肩・四十肩というのは通称で、診断名では「肩関節周囲炎」と言われます。
とはいっても、「肩関節周囲炎」もかなり幅の広い解釈です。
なんといっても、「周囲炎」です。
肩の周りで炎症が生じていれば「肩関節周囲炎」なのです。
実際、痛みの部位は多様にあり、原因も多様にあります。
ですので「動かせば治る」「1年我慢すると治る」というのは、
その人にとっては良かったかもしれませんが、他の人には当てはまらない可能性が高いです。
どんな疾患にも共通しますが、ほとんど「癖」「身体の使い方」が原因となることが多いです。
特に肩は、全身運動といっていいほど、全身が関与してきます。
股関節の動きが悪い・腰の動きが悪い
→結果として、肩をあげる動作の時に肩に負担がかかりやすい
→肩関節周囲炎となる
という例が多くあります。
ですので、「肩」が痛い場合は、一旦肩のことを考えるのをやめ、
股関節や脊柱のストレッチや運動を試してみてもいいかもしれません。
骨折後、骨が太くなった!!
今日は痛みではなく、「形」の問題です。
先日、「指を去年の夏に骨折したんだけど、放っておいたら太くなっていて治らない。曲げ・伸ばしもまだしっかり動ききらない」
というクライアントさんが来ました。
骨折後、指が一時的に太くなるのは正常です。
骨折直後は炎症状態となり、身体の免疫機能により「ゴミ」となった骨や軟部組織が取り除かれていきます。徐々に新生血管が侵入し、軟骨芽細胞によるが骨折部を覆うように作られていきます。
*この時、骨折部を「覆う」のでので、骨は太くなります。
ここから、徐々に仮骨が石灰化し、強度を増していくのですが、
いらない部位はカットされていきます。
それにより、正常の太さとなります。
さて、問題の「太くなる」部位は、仮骨形成の時期です。
この時期に、特定の方向へのストレスが積み重なってしまうと、
そちらの方向への骨形成が促進されてしまいます。
結果的に骨が太く形成されてしまうということです。
「あれ?レントゲン撮っても骨は太くないけど・・・」
という方
それは、軟部組織や細胞外マトリックスの滞留が生じてしまっております。
腱の癒着などが生じた結果、動きが悪くなり、細胞外マトリックス、細胞外液が常駐してしまっている状態です。
しっかり循環改善、腱の滑走を図り(よく動かし)
きれいに治していきましょう。
骨膜に対しての圧迫、なめしをしっかり行い、きれいな骨膜を形成しましょう
膝の裏が痛い(ベーカー嚢腫)
以外に多い膝の裏の痛みです。
原因としては、半月板だったり、筋-筋膜性だったりしますが、
今回は「ベーカー嚢胞」*ベーカー嚢胞ともにいいます。
関節液が後方の関節腔に貯留した状態です。
原因は不明とのことですが、
膝へ負担増、水がたまるような状況となると生じやすいようです。
治療は後面の循環改善、可動域の改善、滑走性の改善を行い、水腫の吸収を促していくことです。
特に、ハムー腓腹筋間での滑走が重要と考えられます。
しっかり膝が伸びきらない人に多い印象ですね
指がのびない〜〜!!
突き指などした後に、「指がのびない〜!」と言っている人はいませんか?
ひょっとしたらマレットフィンガーかもしれません。
「マレットフィンガー」で調べればいろいろと出てきますが、
指を伸ばす腱の損傷
もしくは、指を伸ばす腱の損傷と骨折
です。
そのため、ただ「伸ばす練習」
よりは、伸ばした位置で固定して、腱の治癒・骨癒合を図っていく必要があります。
しっかりとした判断にはレントゲンが必要ですので、必ず病院へ
スポーツの才能を伸ばすには
今日は子供のスポーツ(習い事)についてです。
最近は習い事の種類も増え、私の周りでもいろいろな習い事をやっている子供が多く見られます。
やはり小学生だと野球が多いですね。
さて、子供のスポーツの才能を伸ばすお話しです。
先日、ある著名な米国のトレーナーの話を聞いたのですが、
実際に競技に集中するのは18歳以降がよいとのことでした。
それまでは、いろいろな競技を行わせたほうが、本命競技のレベルも向上するとのことです。
しかも、同じような動作を繰り返さないので、怪我のリスクも減ります。
*例えば、野球のピッチャーは投球動作を繰り返すので、肘・肩を壊しやすいなど
いまはスポーツのクラブチームなどでもいろいろな競技をミックスさせて練習している場所もありますが、もっと増えるべきだと思います。
治療していて思うのは、
特に野球が昔ながらの考えから抜けられていないかなぁと
痛みに耐えて練習する
1日練習を休むと取り戻すのに2日かかる
繰り返し素振りの練習をする
などなど
もう少し子供に対しても、いや、特に子供だからこそ科学的なトレーニングが必要だと感じます。
そっちの方向でも少し活動してみましょうかね